漢方について
漢方の『健康』とは…
心と身体のバランスが良い、つまり、体力も気力もともに充実して生きる力が高まっている状態を健康と考えます。
人間は自然の一部と考え、自然との調和を大切に考えます。
そして、私たちのからだの中にも自然界の流れ(規則性)があると考えます。
例えば、朝起きて日の光を浴び、昼は元気に身体を動かし活動し、夜にしっかり睡眠を摂り心と身体の疲れをとる etc. 自然界の正しい流れに従うことが、病気を予防し、病気にかかりにくい体質を作ることにつながります!
逆に、自然界の流れに従えず、夜更かしや不規則な生活、過剰なストレス、食生活の乱れなどが続いてしまうとバランスが崩れ、様々な不調や病気の発症につながってしまいます。
漢方の治療とは…
『心と身体のバランスの崩れを整える』ことで、私たちの身体にもともと備わっている自然治癒力を高め、不調や病の根本から改善を目指します。
バランスを整えるとは、足りないものは補い、過剰なものは減らし、滞っているものは巡りを良くしていくことです。
熱を持っていれば冷ます。冷えていれば温める。滞りがあれば流れを良くする。不足しているなら補う。乾燥していれば潤す・・・etc.崩れたバランスをちょうどよい状態に整えていく。そのような考えのもと、体質や症状を見極めて漢方薬を選びます!
体質や症状、体力等、それぞれお一人おひとり違いますので、例え同じ病名でも同じ薬が合うとは限りません。その方に合わせて、心身全体のバランスを整え、それを維持できるようになることを目標に漢方薬を選びます。
『未病』と言って、検査に異常も無く、病気でもない、けれども不調を抱えている(病気の一歩手前)状態も漢方で改善できます!
- 朝起きるのがつらい…
- 冷えてつらい…
- 食欲が無い…
- 集中力がなくなった…
- だるい…
- 必要以上にイライラする…etc.
「なんとなく不調」が未病のサイン!
私たち人も自然界の一部という考えのもと、『陰陽五行説』etc.にしたがい、体の状態(五臓六腑、気・血・水(津液))など漢方的な診断をし、治療法を考えます。
漢方相談をきちんとして、ご自身に合った漢方薬を選ぶことが大切です。
養生も大切!
養生とは、心と身体を健康に保ち、病気を防ぐ『生活の知恵』のことです。
崩れたバランスを整えるのに漢方薬は頼もしい有効手段ですが、もちろん、漢方薬を飲んでさえいれば後は何をしてもいいとはいえません。
良いお薬を飲みながら、不養生していての改善は難しいでしょう。また、せっかく良くなったのに、不養生していては不調を繰り返したり、別の不調がでてきてしまうかもしれません。
〈 養生って特別なこと? 〉
実は、私たちは衣食住において、夏、暑ければ涼しくする養生(薄着をする、冷たいものを摂取する、クーラーや扇風機を使用するetc.)、冬や効き過ぎたクーラーの中では、寒ければ温める養生(厚着をする、暖かいものを飲食する、暖房やカイロを使うetc.)を季節や体質に合わせて自然と行っています。
〈 不調のある方、何か心当たりはありませんか? 〉
寒い季節に、「アイスを食べる」「寒いのを我慢するおしゃれなファッション」「南国産フルーツ」は自然の流れに逆らった行動です。
- 夜勤がある・・・
- 赤ちゃんのお世話や家族の介護で自由がきかない・・・
- 職場が寒い環境・・・
- 忙しくてなかなかバランスの取れた食事がとれない・・・etc.
『自然の流れに従う行動をする』簡単そうでいて、なかなかそれが難しい世の中になってきていますね。
確かに、できることできないことがあると思いますが、一度、ご自身の生活を見直してみませんか?自然界の流れに従った健康な生活を意識してみることで、少しでも何かあなたの身体にとって良いこと、楽になること、できることが見つかるかもしれません。
あなたの心と身体の調子が良くなり、あなたの笑顔が増えていきますように!